訪日外国人が増えている今、日本人による「おもてなし」が注目されている。一体おもてなしとは何だろうか。
それを知る鍵が、おもてなし検定だ。この検定は、日本旅館協会やJTB協定旅館ホテル連盟等が協賛して、日本の宿 おもてなし検定委員会が主催している。
この検定は初級、中級及び上級に分かれている。初級と中級の試験は、Web試験である。例えば次のような問題が出題される。
【初級】
問:お客様をおもてなしする際の心がまえとして、適切なものは「正」、不適切なものは「誤」を選びなさい。
・「おもてなし」は、業務関係先(取引業者)の理解があって初めて成り立つものなので、「パートナー」に対する感謝と敬意を忘れないことが大切である。
正解:「正」
【中級】
問:お客様に対する言葉づかいとして、適切なものは「正」、不適切なものは「誤」を選びなさい。
・(ゴルフで早起きのお客様に)明朝、もし起きれないようでしたら、フロントにモーニングコールをお申し付けください。
正解:「誤」(正しくは「起きられない」である。)
この検定を知らない方も多いと思うが、2018年の「おもてなし検定」の試験では、初級の合格者は3,026人(合格率:61.3%)、中級の合格者は928人(合格率:64.5%)だった。一方で上級試験では、実技・作文・面接の三部にわたる試験が行われるそうだ。合格者は6人だけだった。
おもてなし検定のウェブサイトでは、おもてなしの定義として、「ごちそうを出したりなどして、心を込めて客を接待すること」と記載されている。より具体的には、次の4つだ。
1. お客様の立場に立って考え
2. お客様の望むものを
3. お客様の望む時と場所で
4. 心をこめて提供する
この4つを実践できているかを確認し、自分のおもてなし精神を高めるためにも、おもてなし検定を受験するのも良いだろう。相手の立場に立つのが得意という日本人の長所を一層伸ばして、世界に誇れる日本文化を創っていきたい。
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