日本旅館協会は2020年1月30日に、2019年度版「営業状況等統計調査」の結果を発表した(URLはこちら)。
この調査は、例えば次のような多くの観点でまとめられた。
・宿泊客1人当り売上高
・定員稼働率
・利益率
・集客の方法
・インターネット対応
・クレジットカード決済
多々ある観点のうち、この記事では集客の方法を取り上げる。集客の方法として、消費者からの予約経路が次の4つに区分して集計された。
・旅行業(リアルエージェント)経由
・ネット業者経由
・自社サイト経由
・その他
旅館とホテルのそれぞれで、集計結果は次のようになった。
図に示すように、旅館では、リアルエージェント経由が最も多い。旅館の宿泊客がホテルの宿泊客に比べて高齢であるためか、旅館はホテルに比べてアナログな側面が強い。そのため旅館は、リアルエージェント経由の集客(例えば広告)に力を入れているようだ。
一方でホテルでは、ネット業者経由が最も多い。インターネットを使いこなす比較的若い層を宿泊客として上手く取り込んでいることが分かる。
上記のように旅館とホテルとでは予約経路の内訳が異なっている。しかし直近5年で見れば、旅館の予約経路として、旅行業経由は減少傾向で、ネット業者経由は上昇傾向だ。このままの傾向が続けば、旅館でもホテルと同様に、ネット業者経由が最多となるだろう。
旅行業経由とネット業者経由とのどちらも重要な集客方法であることは間違いない。時代の流れを見ながら、集客方法を柔軟に調整することが必要だろう。
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