旅館を経営する後継者が不足している。長野県が実施したアンケートでは、約2割が「後継者は確保せず、廃業を予定している」と回答した。
そこで長野県等が、東京の丸の内で開催されている「丸の内朝大学」で、「旅館を継ごうクラス」を開講する。要項は次の通り。
日程:2019年10月~11月 金曜日 7:15~8:15(全8回)
定員:25名
備考:宿題あり、週末フィールドワークあり、グループワークあり
このクラスでは、全国2位の温泉地数を誇る「長野県」を舞台に、宿泊施設の「後継者不足と廃業」という課題に取り組む。旅館経営等の実績がある講師が登壇する。プログラムは次の通り。
第1回 長野県から学ぶ観光業の現状と課題
第2回 事業承継と旅館経営の可能性
第3回 地域で育てる若手経営者
第4回 【フィールドワーク】湯田中温泉で考える事業承継プラン
第5回 資金調達・資金繰りの第一歩
第6回 老舗旅館の再生から学ぶ事業承継の心得
第7回 世界を見据えた「マウンテンリゾート」
第8回 長野からはじめる事業プラン発表会
このプログラムでは、どのように事業承継をするかを具体的に学ぶことができる。また、フィールドワークで実際に湯田中温泉を訪れ、仮想の旅館を題材にした事業プランを作成する。かなり実践的な内容になっている。
経営者にとって、後継者がいないというのは死活問題である。なぜなら、現在抱えている従業員をどうするのかや、土地や建物をどう処分するのか等といった問題が生じるからだ。しかし、このクラスにより、旅館経営に縁がなかったが興味があった人にとって、新たなチャレンジをするいい機会が生まれるだろう。そして後継候補が増えれば、後継者不足の問題は多少なりとも改善される。
以上のようにこのクラスは現経営者と後継者の双方にとってメリットがあるだろう。このような活動が実を結ぶことを祈る。
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