総務省、グローバルコミュニケーション開発推進協議会及び国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)は、3月11日に「第5回 自動翻訳シンポジウム」を開催したと発表した。
▼リリース内容はこちら
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000073951.html
AIを活用した多言語自動翻訳技術の現状や、2025年を見据えた今後の飛躍の方向性について議論・発信が行われた。以下、プログラムの一部を紹介する。
Contents
■講演「自動翻訳の素材を蓄える翻訳バンク」
▼要旨
・世の中の自動翻訳は既に使えるレベルになってきている。
・「深層学習」の活用によって、飛躍的に翻訳の精度が良くなった。
・翻訳の精度を高めるためには、大量の、質が良い対訳データが必要である。
・官民から対訳データを寄付いただくのが「翻訳バンク」であり、翻訳バンクの成長が翻訳の精度アップに欠かせない。
・「翻訳バンク」においては、コミュニティや文化団体との連携や、金融庁等をはじめとする官民連携が進み始めており、ますます拡がりを見せている。
■パネルディスカッション「2025年に向けた多言語翻訳の将来展望」
▼要旨
・自著の1冊を機械翻訳で訳してみた結果、機械翻訳システムは、それなりに心の準備をして使えば、本1冊を英訳するのにも使えるレベルのツールであることが分かった。(丸山氏)
・「ポケトーク」のミッションは「言葉の壁をなくす」こと。翻訳機は、日本だけではなく海外でも需要があり、特にアメリカでの売上が伸びている。情報保証の点で必要になっている。(川竹氏)
・「わかる自動翻訳(汎用翻訳)」と「デキル自動翻訳(専用翻訳)」は、双方とも精度が高まっており、利用者の選択肢も増えている。究極の専用翻訳は「個人用」に向かうかもしれない。(菅谷氏)
・機械翻訳を使うことで、言語の違う人と話す意欲が高まったり、日本語の書き方が変わったり等、人の行動が変わることがある。
・機械翻訳を使うことで「言葉の壁をこわす」ことに参加することができる。
■オンライン展示
国内企業16社が、オンライン展示にて、NICTが開発する翻訳エンジンを活用した製品・サービス等を紹介した(下記URL)。オンライン展示は一部を除き、9月30日まで。
https://h-bank.nict.go.jp/event/220311/exhibitions-archive/index.html
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