訪日外国人が年々増加する中、ホテルや旅館の窓口で本人確認書類(例:パスポート)を確認する作業が生じている。これは必要な手続きではあるが、宿泊客から本人確認書類を受け取って、奥に置いてあるスキャナーまで移動してそこでスキャンして・・という作業を行えば、手間は増える。経営者の立場から見れば、手間が増えれば従業員を増やさなければならないので、人件費は上がる。しかも昨今の人手不足が拍車をかけることによって、経営状態は悪化する。
そのような状態を避けるには、一人がこなせる作業量を増やすしかない。そこで富士通がリリースした新製品が、窓口業務向けのコンパクトスキャナーの「fi-800R」である。サイズは296mm × 105mm × 83mmで重さは2.0kgである(次の画像参照)。
この製品は、機能性にも優れている。両面スキャン、書類の連続読み取り、原稿の傾きの補正はもちろんのこと、「身分証表裏判別機能」がある。これは、パスポートやIDカードにある顔写真を基に原稿の表裏を自動で判別して、表裏逆向きに読み取った場合には自動的にイメージデータを入れ替える機能である。また「MRZ認識機能」を搭載し、パスポートに含まれる旅券番号や氏名、国籍などの情報をOCRで読み取ってデータとして出力することもできる。
本体価格は98,000円(税別)とのことだ。この製品によって、経営者は人件費を削減できる。また、従業員は業務を削減でき、宿泊客は窓口での待ち時間を削減できる。この製品は業務効率化の一例であるが、この製品のように、多くの関係者の満足度を向上させることができる製品が次々とリリースされていることを嬉しく思う。
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