観光関連産業団体らが「水際対策緩和に関する要望書」を国土交通大臣に提出

2022年5月12日、日本観光振興協会と日本旅行業協会は国土交通大臣を訪問し、次の団体・企業と連名で「水際対策緩和に関する要望書」を提出した。

・一般社団法人全国旅行業協会

・一般社団法人日本ホテル協会

・一般社団法人全日本ホテル連盟

・一般社団法人日本旅館協会

・全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会

・公益社団法人日本バス協会

・一般社団法人日本民営鉄道協会

・全日本空輸株式会社

・日本航空株式会社

・JRグループ

本要望は、新型コロナウイルスに関する規制の緩和を要望するものだ。観光産業がコロナ禍にて疲弊していることが背景にある。要望内容を弊社にて要約したものは以下の通り。

Contents

(1)「観光」目的の入国の早期再開

・インバウンドの経済規模は、2019年で約4兆8千億円。その波及効果は、旅行や宿泊などにとどまらず、交通、飲食、小売、サービスから農林水産まで幅広く及んでいる。しかし、そのインバウンドが今や完全に消滅。

・一方、欧米諸国やアジアの国々では水際対策の大幅緩和。観光での入国を認めていない国は、いまや日本、中国など極めて少数派。「観光孤立国」となりかねない。

・早期再開を検討中のGoTo トラベルだけでは、消滅したインバウンドを補えない。

・感染状況が落ち着いている国からの小規模管理型の訪日観光ツアーを開始し、安心安全を確保しながら段階的に訪日観光を拡大してほしい。

(2)入国者数制限の撤廃

・他国においてはワクチン接種済であることを条件に検査・隔離なしで入国を認める国が広がっている。

・日本では4月10日より入国者数制限が 1 日1万人に拡大されたが、新型コロナ感染症前の入国者数(2019 年平均 14 万人/日)との差は著しい。

・入国・帰国者のうち、有効なワクチンを3回接種していることが確認できる証明書を保持している者は、海外での出発前の検査結果が陰性の場合、日本到着時の検査を不要とする等の措置を導入してほしい。

・1日当たりの入国者数の制限を撤廃してほしい。

(3)外務省感染症危険情報レベルの見直し

・外務省感染症危険情報レベルを3から2に引き下げたことにより出張等による渡航のほか観光目的での渡航が可能となった。

・しかしレベル2は「不要不急の渡航は止めてください。」とされているので、海外渡航への心理的ブレーキがかかる。そのため、「十分注意してください。」とされているレベル 1 まで早期に引き下げてほしい。

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