日本の夏は暑い。気温が高いばかりでなく湿度も高いため、体感温度が押し上げられる。そこで、旅行会社や自治体では、比較的涼しい夜にイベントを開く動きがある。これは「ナイトタイムエコノミー」とも呼ばれている。
この記事では、星空を観光の目玉としたツアーを紹介する。
1つ目は、天文台を備えた宿泊施設で星を満喫できるツアー。「泊まれる天文台」を売りにしている。場所は、熊本県南阿蘇村の「南阿蘇ルナ天文台・オーベルジュ森のアトリエ」だ。夜には、「星のコンシェルジュ」の解説を聞きながら、天体望遠鏡で星空を眺めることができる。高野支配人は「阿蘇の人には当たり前の夜空だが、都会の人には貴重な体験になる」と話している。
2つ目は、金曜日の夕方に東京駅を貸し切りバスで出発して、1泊2日で宿泊するツアー。その名も「スターフライデー THE FARM スターナイトツアー」だ。場所は千葉県香取市。このツアーの特徴は、星空観賞だけでなく、宇宙に関するクイズ、ヨガ、バーベキュー、ピクルス作り等も組み込まれていること。金曜の勤務後にそのまま出発できることも魅力だ。
3つ目は、オフシーズンのスキー場を活用し、ゴンドラで標高1400メートルまで上がって星を眺めるツアーだ。その名も「天空の楽園 日本一のナイトツアー」だ。場所は長野県阿智村。 照明を一斉に消すと視界いっぱいに星が広がる。 標高の高い位置から眺める星空は一層広く見えるだろう。感動間違いなしだ。
以上のように、星空を観光資源として利用する動きが活発化している。星空は、地元の人にとってはいつもの光景だが、都心で働くサラリーマンにとっては感動の光景だろう。天候の影響を受けるものの、星空を準備するのに人手がかからない。このことも要因となって、星空が観光資源として注目されているのだと考えられる。日本の魅力を再発見する良いツアーとして広がっていくだろう。
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